会社員の副業が会社にバレる仕組みを、住民税・普通徴収・年末調整・支払調書・確定申告の観点から税理士が解説します。
副業収入が20万円以下の場合、赤字の場合、無申告になっている場合など、よくある不安や誤解について、実務に即してわかりやすく整理しています。

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副業が赤字でもインボイス制度の下では消費税の確定申告が必要!

副業で事業を営んでいる場合であっても、事業所得や雑所得で申告するわけですが、赤字の場合であっても、インボイス登録した場合には消費税の確定申告と納税が必要となりますのでご注意ください。

適格請求書発行事業者として税務署で登録されている以上は、無申告とすれば消費税の申告をすぐに促されたり、税務調査が行われることでしょう。税務調査でもしも赤字ではないと判断された場合には、住民税額が変更されて副業が会社にばれる可能性もあるでしょう。

赤字でも消費税の確定申告が必要となる理由

副業の消費税申告を行う適格請求書発行事業者

適格請求書発行事業者は、副業の消費税の申告も必要です。

インボイス制度に登録して適格請求書発行事業者となるということは、消費税課税事業者となり、納税義務が発生するということでもあります。

所得税の確定申告の場合は、売上高(収入金額)よりも必要経費が多い場合には、所得がマイナスとなり納付税額が生じないばかりか、むしろ還付となるので、申告をしなくても税務調査で追徴課税をされることはありません。

しかし、消費税の税額計算は売上高と必要経費の差額で計算されるわけではありません。

売上と共に発生した消費税額(仮受消費税等)と経費と共に発生した消費税額(仮払消費税等)の差額を納税することになります。

必要経費の中には、自宅兼事務所や、インボイス登録してない事業者への支払、租税公課や保険料、一定の会費、減価償却費、人件費など、消費税の支出を伴わない経費も存在するため、赤字であったとしても、消費税は生じることが多いのです。

簡易課税という計算方法を選択した場合でも、課税売上に応じて、業種ごとに定められた一定割合の消費税額を納めることになります。

もしも消費税の申告をせずに無申告となっている場合には、違法状態ですので、税務調査が行われますし、その後に無申告加算税という罰金と、延滞税という利息も取られてしまいます。なお、悪質な場合には、脱税という犯罪とみなされて重加算税が課税され、大変なことになることもあるのでご注意ください。ただ、当社がこれまでに税務調査対応した経験上からすると、脱税認定されることはほぼありません。

副業でもインボイス登録して消費税を納めるべき?

副業であっても、インボイス登録して消費税を納めておいた方が、取引先(売上先)への印象は良いでしょう。

消費税の免税制度は、課税売上が1,000万円以下の小規模事業者に対して、特別に設けられている優遇措置でした。本来は「1,000万円以下でも納めるべきなのに不公平である」という声は以前からあったのです。

インボイス制度導入後においては、「1,000万円以下の小規模事業者はこれまで通りに免税事業者を選択できるけど、そうするのであれば取引先(売上先)にその分の消費税を負担してもらいます」という制度なのです。

取引先としては、小規模事業者に一度消費税を支払ったのに、その消費税を小規模事業者が税務署に支払わないことを理由に、取引先が再度消費税を税務署に支払わなくてはならいのです。こういうことが重なると、取引先の経済的損失は非常に大きくなりますし、他人の払うべき消費税まで自社が払わなければならないことに大きな不満を抱くでしょう。

こうなると取引先としては、インボイス制度に登録して適格請求書発行事業者となっている業者のみと取引をしようと考える可能性が高くなります。

もしも、副業のビジネスを拡大していきたい場合には、基本的にはインボイス登録をしておいた方が、反感を買わないので無難でしょう。

正直、インボイス制度は、小規模事業者に適格請求書発行事業者になるかどうかを選択させるという点において、ちょっと酷な制度だなと思いますね。判断が難しいところですので。

所得税と消費税の確定申告は別々に行うの?

1,000万円以下の年間売上であるケースが、副業の場合には多いでしょう。

この場合、消費税の申告をした経験がない方が多いと思いますので、所得税の確定申告と消費税の確定申告の期限の違いなども知らないことが多いでしょう。

まず、結論からしますと、消費税と所得税の確定申告書は別物です。

所得税の申告期限は3月15日ですが、消費税の申告期限は3月31日となります。

ただし、別物だと言っても、どちらも会計ソフトで計算などをすると、同時に作成できますので、同時進行で作成するものだと考えましょう。

そして、消費税の課税売上や非課税売上、課税仕入や非課税仕入などを会計ソフトで入力した上で所得税の確定申告書を作成できたということは、消費税の計算もほとんど完了しているようなものでしょう。もちろん、簡易課税などの特例計算を利用する場合には、売上高だけわかっていれば、計算することができます。

そのため、所得税の確定申告書を提出する際に、同時に消費税の確定申告書も提出してしまいましょう。

当税理士事務所でも、確定申告のご依頼を受けた場合には、どちらも同じタイミングで仕上げ、同時に税務署に提出しております。

なお、副業が会社にばれないようにしたい場合で、所得がマイナスの場合には、消費税の申告のみを行えば良いでしょう。

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※会社に知られないようにすることは、ご自身の個人情報を守る観点からも望ましいとも思っておりますが、税務署に対しては必ず確定申告しましょう。「税務署に知られないようにして税金を支払わないようする」というのは違法ですし、そもそも無理なので、申告納税はしてください。

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